盲ろう者とは目と耳両方に障害のある人のことをいいます。
富山盲ろう者友の会では、盲ろう者とその支援者の交流・支援活動を行っています。

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テレビおこしの様式

本文開始


テレビおこしの様式(2009.10.31現在)

テレビおこしデータを作るときの様式について、現在使用しているルールを記します。
一応、制作・モニターを経て現在この形で作っていますが、まだまだ試験不足です。
データサンプルが増え次第、幅広くモニター協力を募って検討を進めたいと思います。

本文

・時刻情報(カウンタ情報)
内容の区切り目には時刻情報を加える。区切り目以外でも5分程の間隔で記録。
時刻情報を選択するかカウンタ情報を選択するかは、その元データの条件に応じて。
時刻は24時間表示、カウンタは○:○○:○○の形。
   PDFデータ…☆(第1星印)の後に時刻情報(例 ☆7:02)
   テキストデータ…5マス空け+☆の後に時刻情報

・場面(シーン)
場面ごとに簡潔な状況説明を加える。
場所、シチュエーション、登場人物などを適宜(全て入れるという意味ではない)
   PDFデータ…場面描写は半角大括弧[ ]で囲む。
   テキストデータ…記号は無し。5マス空けで。

・聴覚情報
発言者+:(コロン)の後に、聴覚情報を地の文の形で書く。
発言者の表現は、最初の登場時にはフルネームで。以降は識別しやすい部分を選択。

(cf.以前は発言者の後にスラッシュ(/)を入れていましたが、スラッシュではEXTRA点訳エンジンで外字符が付くため、コロンに変更。ブレイルメモ付属のエディタでは両方とも外字符は付かない。他のエディタの反応は不明。)

・視覚情報
視覚情報は全角括弧( )に入れて書く。
基本的には、聴覚情報と視覚情報を同一文中に混ぜることはせず、それぞれの頭に改行を加えた上で独立した文章で表現する。

・画面上のテロップなどの文字情報
画面上に出てきた文字情報は、基本的に拾う。
字幕などで、聴覚情報を保障するために入っているものに関しては、音をおこしたものと等価と考え、外す判断も是。
それらの判断は、全体としての流れ、リズム感なども考慮して。
   PDFデータ…全角中括弧{ }に入れて。
   テキストデータ…全角ダッシュ― に続けて。

ファイル

・ファイル名
『VR_年月日_番組名_データの段階』の形で名前を付ける。
データ整理のため。
2009年5月31日放送のサザエさんなら、『VR_20090531_サザエさん_原稿1』『_20090531_サザエさん_校正2』等。
完成形は『VR_年月日_番組名.txt』『VR_年月日_番組名.pdf』と。
(この書き方は適当に決めてるだけなので将来的に変わる見込み)

一応は検討を経て決めた部分は以上です。
今後の検討次第で、また随時変更の可能性があります。
以下は、未検討ながら採用している様式。

・音楽・効果音
♪(音符マーク)+~(全角波形)で表現する。
その説明を加える場合は、“~”の後に。

・行あけ
[シーン]と[シーン]の間は2行空け。
[シーン]の中で、映像が切り替わったとき等は1行空け。

・台詞以外の音声情報
《擬音語:音の説明または音源名》

・コマーシャル
3行空け
*CMここから
【CM1】
2行空け
【CM2】
2行空け
【CM3】
2行空け
*CMここまで
3行空け

テレビおこしの様式と自動点訳

様式を考えるに当たっては点字での読みやすさを一番に考慮しています。
点訳ソフトにかけたときの反応、点訳のルールとの相関性などに配慮した上で、PDFでの読みやすさ、両データを作成する際の効率等を総合的に検討しています。
読み上げソフトを使った場合の効果も配慮すべき要素ですが、モニター事情もあり、まだ未検討です。

ちなみに、記号類を点訳ソフトにかけた時に、以下のような問題が生じます。
・他の記号との区別がつかなくなる。
・記号が認識されない。
・点訳ルール上、違う意味を持つ点字記号になる。
点訳のルールから判断できる種類の記号もあるのですが、多くの記号は使用する点訳ソフトによって変換パターンが違うので、基準作りが難しかったりします。
こういった理由もあり、記号の使用は慎重に検討していく方針です。
視覚用のデータでは、記号の使用によって明確になる部分も多く、記号の使い分けには便利な面が多い。
対して点字データではレイアウトの工夫によって、次元の違うデータを読ませる手法が有効です。
現時点では、その間を取る感じで落ち着きどころを探っています。
視覚用PDFでは記号の使い分けを駆使し、点字用テキスト作成には、その記号を利用して置換操作でレイアウト加工していく。
考え方はそんな感じです。
ということで、先にPDF用のデータをワープロソフト等で作り、それを変形してテキストデータを作るという段取りが効率的ではないかと考えます。
(自動点訳に適したデータ作成については、「テキスト化」の項も参考にして下さい)

現時点で使用している様式は、以上です。
もっと良い様式があれば、随時変更していきます。
未検討の部分は更に大きく変わる可能性があります。
これまでに扱った対象の中には出てきていないパターンもあるでしょうし、様式が安定するのは大分先でしょうか。
書き漏らしも多いと思うので、また追加・修正があればUPします。

次は、データ作成にあたっての考え方について。


Last Update 2010-06-03 (木) 12:43:35

本文終了

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