盲ろう者とは目と耳両方に障害のある人のことをいいます。
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点訳入門(1)

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【点訳入門(1)】

文字とルール

点字を使うために必要な要素は、大きく2つあります。
①点字の文字を知る
②点字のルールを知る
 
まず、①文字ですが、点字の文字を覚えることは、実はそんなに難しくありません。
点字は、縦3横2の6つの点の組み合わせからなり、基本的に1つの文字が1つの音を表しています。
つまり、日本語の部分はすべて仮名です。
仮名は、濁音・拗音などを合わせると150くらいありますが、そんなに覚える必要はありません。
点字の基本は、ローマ字と同じ。
つまり、母音と子音の組み合わせからなっています。
したがって、30~40のパターン(母音、子音、濁点など)を覚えれば、ほぼ全部表現できるのです。
数字やアルファベット、記号などは、別に覚える必要がありますが、仮名をしっかり覚えていれば、
仮名との関連付けによって、結構すぐに覚えられるでしょう。 
むしろ難しいのは②ルールの方です。
限られた点の組み合わせだけで表現するため、点字の文章を書くには様々なルールがあります。
このルールに従うのは、間違いなく読み取るためにも必要です。
点訳作業の主要な要素は、日本語の文字列を、この点字ルールに従って変形することと言えます。
現在、点訳はほとんど、点訳ソフトを使ったパソコン作業なので、点字が読めなくても点字のルールさえ知っていれば点訳作業ができます。
実際の点訳を行うにあたっては、調査や校正の力も求められることになりますが、点字の読み書きがあまり出来ない点訳者も、最近は少なくないようです。
ここではとりあえず、基本的な点字の仕組みとルールを順次見ていきたいと思います。

点字の50音

まずは、アイウエオを覚えましょう。
点の名前と母音・子音の位置
点字の6点にはそれぞれ1~6の番号の呼び名がついています。(図は、凸面で見たときの図)
①②④の点で母音を、③⑤⑥の点で子音を表します。(ヤ行、ワ行は例外)
点の名前は気にしないで、‘この部分は母音‘という、位置関係だけ覚えてみてください。
「ア」「イ」「ウ」「エ」「オ」は、子音の要素がなく、以下のように表されます。
墨点字「アイウエオ」
(図は凸面  ● 部分は凸点、- 部分は平面)

「ア」に、子音「k」(⑥)「s」(⑤⑥)「t」(③⑤)を組み合わすと「カ」「サ」「タ」になります。墨点字「アカサ」
イ列~オ列も同じ要領です。これで、「ア」から「ト」までの点字が読めるようになりました。


Last Update 2010-06-03 (木) 12:31:09

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