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要約筆記の勉強法2

本文開始


要約筆記の勉強法2 手数と効率を考える(前)

ひきつづき、要約筆記の勉強法について。
なんか唐突に書き出していますが、要約筆記の勉強法の大雑把な流れとしては、概念を理解する→テクニックの理解→判断基準を知る→筆記感覚を身に付ける→実践を経験→テクニックを磨きつつ経験知を得る……という感じかなと考えています。
結局は個人個人に合った方法で勉強するのが一番なので、一般論を言ってても仕方ない面はありますが、段階の踏み方っていうのも、ある程度は大事。
それなりに理論を理解して判断する目を持っていないと、練習しても自分を正しく導けないし、テクニックを知らないまま実践練習に進んでしまうと変な癖が付きがちです。
基本的筆記感覚が身についてないのに実践経験を重ねるというのも、効果的ではない。
まあ、こういうのが全然当てはまらない人もおられますので、結局は直接見ないと何とも言えないってことにもなりますが、ここでそれ言っても仕方ないので、なるべく一般論っぽい方向で書いてみます。
で、本題。

2.手数と効率を考える
単位時間当たりの情報表出量を増やすことは要約筆記の礎となる技術であり、そのためにも、如何に作業効率を上げるかが課題となります。
本来この「作業効率」には思考メカニズムの効率等々も含みますが、今回は、筆記作業の面に絞って話を進めます。
手書きでもPCでも原理は同じようなものです。
目指すは、速く多く表出する技術。
「多く」の概念には補足を加えたいところですが、今は気にしないことにします。
で。
「速く・多く」という目標、これに一直線に向かうと、とにかくスムーズに速く手・指を動かして…といった、動作のスピードアップに意識が向きがちになります。
特にPC入力では打鍵動作のスピード化がテクニックとして重いため、ともすれば、それこそが入力技術であるという感覚に陥ったりする。
しかしながら、動きのスピード化自体には限界があります。
また、動作スピードのみに着目したスキルアップの場合、技術に不確実性が残ります。
長期的に実質的なスキルアップを目指すならば、動きのスピードアップは別の問題として区別し、まずは動作の手数とその効率を考えてみるのがよろしかろうと思います。
自分の入力動作について、もっと効率性の高い手順はないだろうかと検討する。
そして、その状況下で最も効果的だと思える手順を導き、その上で、それをよりスピーディーに行えるようにトレーニングしていく……というのが、技術向上のプロセスとして妥当ではないかと考えます。
とりあえず当面、実際の動作スピードは気にしないで。
面倒な作業ですが、質の高い筆記を目指すならば欠かせないプロセスだと思います。


Last Update 2011-05-16 (月) 05:23:05

本文終了

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