盲ろう者とは目と耳両方に障害のある人のことをいいます。
富山盲ろう者友の会では、盲ろう者とその支援者の交流・支援活動を行っています。

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かけはし17

本文開始

かけはし17

(2018年11月発行)

目次

会長挨拶

九曜 弘次郎 (全盲難聴)

九曜会長

前回の発行から1年が経過してしまいました。本来ですと年2回発行しているのですが、前回は諸事情により発行ができず、皆様にはご心配をおかけいたしましたことを深くお詫び申し上げます。この1年、役員体制の変更などさまざまなことがありましたが、無事、活動することができました。
今年に入って、台風や大雨、地震など大きな災害が続いていますね。被災された皆様にはお見舞い申し上げますとともに、1日も早い復興をお祈りいたします。富山県は災害が少ないといわれておりますが、いつ災害が起こるか分かりません。しっかりと危機意識を持つ必要がありますね。

さて、県内の障害者福祉の動きとしましては、本年4月より手話言語条例が制定されました。このところ各地でこの手話言語条例を制定する動きがあります。一方、盲ろう者のコミュニケーション方法は、手話のみならず、触手話、指点字、手書き文字などさまざまです。地域によっては、これらのコミュニケーションも含めた、情報コミュニケーション条例を制定している地域もあるようです。今回制定された手話言語条例が盲ろう福祉にどのような影響があるのか注視しながら、富山県でも情報コミュニケーション条例が制定されるよう、活動していきたいと思っています。

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定例会報告

お花見会

中西 佳子 (ろう)

4月14日午前11時、富山中央植物園入口前に集合しました。当日は、あいにく雨が降っていてちょっと寒かった日でした。
メインの桜は、もう見られなくなりましたが、珍しいお花が、あっちこっちに咲いていました。温室にも入り、お花も身近に見られ、触ったり、香りを感じてみたりして楽しみました。
昼食時間に大戸屋さんから弁当が届いたので、大きな2つのテーブルを囲んで弁当を食べました。弁当は、鶏肉、豚肉、魚料理の3種ありました。どれも美味しそうでした。弁当を食べながら、世間話などを楽しみました。「来年、お花見する時は、晴れてほしいね」と話しました。今回、参加出来なかった方は、是非、来年の花見に一緒に参加しましょう。

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第10回定期総会担当の役員として

針山和雄

総会では、司会兼議長を担当しました。今回は、会則改正を伴う重要議案の提案審議が予定されており、スムーズに進行できるのか、大変緊張して総会にのぞみました。
提案議案は事務局の活動がスムーズに行われ、全体として友の会の運営が活発になる事を目的に行われた規約の改正でした。事務局I氏の具体的な説明により滞りなく規約の改正が全会一致で採択されました。
総会資料の作成から総会当日の司会と議長の役割など、大変緊張しての総会でしたが、会員の皆さんのご協力で無事に総会を終える事ができました。引き続き監事という事で役員を続けることになりました。できるだけ活動に参加できるようがんばっていきたいと思います。

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石川友の会との交流会

西村 陽子

交流会は、富山市の「源 ますのすしミュージアム」の見学から始まりました。
石川の方たちが到着後、源の方の説明を聞きながら、伝承館と工場を見学しました。製造工程の一部を見ることが出来るガラス張りの工場の中では、笹を内側に折り込み蓋をする作業が一番早いという人の作業を見ました。何秒で出来るのか実際に時間を測って納得する方もいました。5~6秒とのことでした。ランチには、ますのすしの他に、売店で販売しているますの昆布巻きやホタルイカの沖漬けが入っていて、美味しかったと言ってお土産に買って帰る方もいらっしゃいました。

交流会

その後、富山県聴覚障害者センターに移動し、富山友の会の司会で茶話会をしました。九曜会長と石川友の会の定例会委員長(宮永会長が急遽欠席となったため)の挨拶の後、富山と石川の盲ろうの方に、自己紹介をしていただきました。 
以前お会いしたことのある方々と今回再会出来たことを知り、私たちも嬉しくなりました。テーブルごとに歓談し、後には席を移動して交流をしました。富山友の会のIさんは隣のテーブルで、ローマ字式指文字を教えてもらい、石川のSさんに読んでいただき、まわりの私たちも通じる喜びを実感しました。
私と同じテーブルに座られた石川のYさんより、 石川友の会は毎月第一、第三、第四水曜日に活動をしていて、会場が金沢駅から徒歩15分の場所にあるので、是非参加してみてくださいとのお誘いを受けました(会場は変更になることもあるので事前に連絡をして確認してください、とのことです)。活発な活動をされていることを知りました。

私は今回、石川の方と触手話で会話できて大変うれしく思いました。
茶話会終了後、暖かくお天気が良かったので外に出て集合写真を撮り、石川の方のバスをお見送りしました。    

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活動報告

ロービジョン相談会

オッチー

盲導犬

6月23日(土)10:00~16:00、 「見えない・見えにくい人のための生活便利グッズ 展示&相談会」(ロービジョン相談会)が富山視覚総合支援学校でありました。
盲ろう者友の会からの8名を含む約45名のスタッフのもと、来場者もたくさん来て下さいました。

今回、一番人気があったのは、新商品「網膜走査型レーザーアイウエア」で、網膜に直接映像を投影する眼鏡型ヘッドマウントディスプレイです。体験した人は、「はっきりきれいに見えた。」と感激されていたので、九曜会長やIさんにも体験していただきました。残念ながら、網膜に投影できませんでしたが、角度をいろいろ変え、何度も挑戦する姿を、何とか映像が映りますようにと みなさん祈る思いで応援していました。
盲ろう者友の会のコーナーでは、8名ほどの方が指点字を体験されました。

九曜会長の母校でもある視覚総合支援学校の職員の方々に、会長の活躍の様子ぜひ理解していただきたいと、昨年の「県知事とのタウンミーティングの写真」を掲示したところ、「県知事と握手できるなんてすごいね。母校に錦を飾ったね」と、称賛のお言葉を頂きました。会員の一人として、たいへんうれしく思いました。これからも、盲ろう者友の会の活動を盛り上げていこうという励みにもなりました。

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参加しました

第27回「全国盲ろう者大会」

九曜 弘次郎

8月31日から9月2日にかけて、千葉県の幕張メッセ国際会議場において、第27回全国盲ろう者大会が開催されました。全国から、盲ろう者248名、その他612名、さらに今回同時開催された第1回アジア世界会議の関係者33名を含め、計893名の参加がありました。当会からは7名参加しました。

私は、第4分科会「盲ろう者のNVDA活用と今後のスクリーンリーダーに対する課題と展望」を担当しました。スクリーンリーダーとはパソコンの画面を音声や点字に出力するソフトウェアのことで、盲ろう者にとって欠かすことのできないツールです。このNVDAというスクリーンリーダーを使って、晴眼者と同じシステムを使って仕事をしている、音声認識ソフトウェアと組み合わせてオンライン会議に参加しているといった、ばりばりパソコンを活用している盲ろう者がいる一方で、身近にサポートしてくれる人がいないといった声もあり、情報格差、地域間格差を感じました。

また、第1分科会 「全国の盲ろう者の生の声を聞く」に参加しました。本年4月から開始された、盲ろう者向け同行援護事業について、事業を開始している東京、兵庫、広島の友の会から発表がありました。そのうち広島では、なにもないところから事業開始に向けて準備を行い、NPO法人格の取得、そして事業所の立ち上げまでされたとのことで、現在任意団体の当会としても学ぶところが多いと感じました。

来年は8月23日から25日まで、名古屋国際会議場で開催されます。富山から比較的近いので、多くの方に参加してほしいと思います。

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全国盲ろう者大会参加

米原 保子 (弱視ろう)

全国盲ろう者大会(千葉県)へ、私は初めて参加しました。
9月1日(土)は、第1回アジア盲ろう者会議に参加しました。外国の人の触手話はむずかしかったです。
9月2日(日)は、東京見学でした。東京スカイツリーの一番高い所、天望回廊(445~450m)で空中散歩してきました。浅草寺雷門の提灯が大きかったです。

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Dreamのお好み情報箱

このコーナーでは、Dreamが見つけた、盲ろう者に役立つ便利な道具や情報などをお届けいたします。
6回目の今回は、『ウエアラブル指点字コミュニケーションツール』と題してお届けいたします。

盲ろう者のなかには、マラソンを初めとするスポーツを楽しんでいる方がいます。しかし、見えなくて聞こえない盲ろう者に走りながら情報を伝えることは困難です。
盲ろう者とコミュニケーションをしながらスポーツを楽しみたい。そのような思いから、スポーツをしながら盲ろう者とコミュニケーションできる『ウエアラブル指点字コミュニケーションツール』を開発された方がいます。一般社団法人 ハートウエアラボ(東京都杉並区)の米山爾(よねやま ちかし)さんです。

ウエアラブル指点字コミュニケーションツール

米山さんは、学生のころに福島智さんと知り合い、それから30年後に伴走を依頼されたのが、このツールを開発するきっかけになったそうです。
このツールは、遠隔で指点字を伝えることができます。盲ろう者は指のところに振動子の付いた手袋をはめ、レシーバーとバッテリーを入れたポシェットを装着します。これは110グラムととても軽くできています。
サポーターはボタンの付いた送信機を持ちます。送信機と受信機は無線で繋がっており、送信機のボタンを押すと、盲ろう者がはめている指に付いている振動子がぶるぶると震えます。このようにして、直接手を触れることなく、100メートル離れた距離からでも指点字を伝えることができるのです。

私は、このツールを装着したタンデム自転車に乗って、新宿の町をサイクリングしました。左右の旋回や、減速など情報を伝えてもらうことで、安心してサイクリングを楽しむことができました。
現在はいろいろな盲ろう者に試してもらっている段階とのことですが、将来このツールを利用して、盲ろう者がサポーターと一緒にスポーツを始めさまざまなことができるようになるかもしれませんね。

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文芸

米山 通子 (全盲難聴)

わが道

歩いても 歩いても
景色のないこの道を
歩いても 歩いても
明かりのないこの道を
歩けば 歩けば
音が遠くなるこの道を
歩けば 歩けば
言葉が小さくなるこの道を
私は歩き続ける
道端の野草の優しさを求めて
路上の雪に埋もれ、雨に打たれ、
風に吹かれても、丸い石ころの丸さを求めて
私は歩き続ける
果てしなく、遠い道
神から命じられた私の勤めだから。

イトセ(全盲)

迷路

入り口も分からないのに迷い込んだ真っ暗な道。必死に前に進むけれど、同じところを何度も歩く。そんな今をただひたすらに生きる。そんな今日もいつか笑えるかな。出口を探して傷ついても、少しでも優しくなれるなら。

ヒマワリ

足が動かなくなるまで夢中で走って、声が無くなるまで必死に叫んで、目を開けることもできなくなって、涙の泉は枯れ果てても。それでもいいって思えるかな。あなたが愛してくれるなら。

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指点字サークルの紹介

しーちゃん

Yさん宅で指点字を受ける九曜会長

指点字サークルは今まで月に一回、聴覚障害者センターで活動していましたが、読み取りが上達したいというYさんの要望を受け、新たにYさんのお宅への出張サークルを始めました。
サークルでは指点字だけではなく、パソコンも使用して(キーボードで入力すると、点字で読める)楽しくコミュニケーションしています。点字は自信がないけれどパソコンは得意だ、という方も大歓迎です。多くの方の参加をお待ちしています。

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